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【高井寺藤原石棺仏】大阪府柏原市高井田

【高井寺藤原石棺仏】大阪府柏原市高井田

 

JR大和路線高井田」駅から西へ細い道を200mほど行ったところに、旧高井田集落があり、細い道路を抜けて住宅街の壁のところにあります。定印の阿弥陀如来座像、平安末期。像高1.8m。漆塗木棺の棺台と思われる石材(長さ2.7m 幅1m 厚さ18cm)に浮彫大和川の河原から掘り出されたという伝承があります。藤原末の一本造仏に通じた彫成で大きく広い耳は目立たないが藤原の円満の相容と言えます。きわだった顔立ちの素朴な美しさは藤原佛から脱出して活動期を迎える鎌倉期の洗駆作という感じです。肘が長く、膝までついた形と胸をせまくしていますが、腹のくびれは荒いタッチの定印の手相、無文式の衣の作りにマッチして藤原時代の大らかさが見られます。大きい蓮辨3枚のように見えるが裳懸座で、現在は、セメントで塗り込められていますが、この下に框座を重ねた線彫の台座がありました。古墳から取り出され、戸外の念仏者のために古墳埋葬者の供養もかねて、このような石棺佛造立の由来があったと思われます。
昔から高井寺にあったのではなく、以前は寺の西方の小川の上流の寺か道端に建立されたのが大和川に流失したものを河原から掘り出して、明治の頃に高井寺門前に立てられたともいわれています。

 

 

場所:大阪府柏原市高井田521