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【史跡 高井田横穴公園内の古墳】大阪府柏原市高井田

高井田横穴墓群:大阪府柏原市所在の横穴墓群。高井田横穴群ともいう。 総数200基以上の横穴墓があり、その多くに、古墳時代の線刻画を伴うこと有名である。国指定の史跡である。史跡公園「史跡高井田横穴公園」として整備されている。 
横穴は岩盤に掘削された洞窟を墓として用いたもので、古墳時代に入って北部九州で発生し(5世紀頃)、中部九州から瀬戸内海を東進し近畿地方に至った(6世紀頃)ものと考えられている。高井田に横穴古墳が存在する事は古くから知られており、明治時代に近代考古学が息吹きを見せた頃には著名な学者も訪れたりしていたようである。また、この古墳を有名にしたのは1920年の線刻画発見である。

 

所在地:大阪府柏原市高井田809-1

 

 

この横穴群を一躍有名にした船・人物の線刻画。下はその実物。この線刻画は大正6年(1917)に発見され、「ゴンドラ形の船に乗る人物」とか「人物の窟」とか呼ばれている。船の中央の人物は堂々としたポーズを取っており、お付きと思われる二人の人物は小さく描かれている。描かれた服装は、当時の衣装を記録したものとして貴重な資料とされている。

 

 

「造り付け石棺」。高井田横穴群では19基確認されている。石棺は普通よそで作ったものを古墳に入れるが、ここでは床や壁と一体である。

 

資料館に行けば見れる古代のアイロン、火熨斗(ひのし)の出土は、国内では2例目であるが、中国・朝鮮では多く出土している。百済武寧王陵では、王妃(526年没)の副葬品として出土している。高井田山古墳でも、玄室には副葬品から見て二人埋葬されていた可能性が高く、火熨斗が出た方の棺からは中国産の鏡も見つかっている事から、こちらも女性の可能性が高い。